水曜日に行われた韓国国会議員選挙で、野党である「共に民主党」が単独過半数を達成しました。

結果、これまで以上の「ねじれ国会の継続」、となりました。



国会議員の3分の2以上の賛成により、大統領が拒否権を行使した法案などへの再可決や大統領への弾劾が可能となりますが、

それは回避しました。

なので、大統領の権限は維持できます。手足はまだ動きます。





もともとねじれ国会+0コンマの僅差で大統領に当選という、危うい支持基盤で出発したユン政権です。

なにをしても風当たりの強い状況で、何かにつけ責任転嫁される大統領職をやってるのですから、まあこんな感じで妥当でしょう。





何をしても評判の悪いユン大統領ですが、

わたしは、ユン政権は韓国で叩かれるほど悪い政治をしているとは思いません。

どちらをとってもマイナスな場合、より被害の少ない道を目立たぬように歩んでいる感じ。先延ばしにしている間に手立てを探す感じ。非常に現実的で地に足がついていると思ってます。

韓国は自己認識が過大評価気味ですが、ユン政権は地味で身の丈を知っているように感じます。まさに、この現状において現状を「保ち守る」。


先のムン政権下では韓国人の自己評価が爆上がりでしたが、そんなプラスのインパクトはもちろんありません。前政権はまさに大統領就任前から「国が常に祭り状態」でした。

(ムン前大統領は国民の人気取りと扇動が非常に上手でしたねー。あれは秀逸だったな。)

韓国民にとってはあの時は楽しい時期だったとは思いますよ。あれがムン大統領の偉大な能力、政治手腕だったわけです。




でも今は「後の祭り」の時期です。




そして世界は「戦中」、「戦前」。




そんな状況で、「祭り」を継続しようとしたら、なんの祭りですか。




静かにしているだけで、戦略的なのですよ。





わたしね、いくら韓国人でも、

ロシアがウクライナに「侵略戦争」をしかけた当時、非難すると思ったんですよ。韓国人があんなに大好きな「侵略」キーワードを現在進行形でやってるんですから。

また、中国の経済が傾けば、利益主義で「中国の夢」から距離を置くと思ったんですよ。

で、蓋を開けてみたら、そうでもなかった。

というか、ロシアと中国に少々緊張感や拒否感や、距離を置いた状態での現状が、この程度であったのだなというわけです。

まあ、野党が単独過半数を越えても、与党は100議席、3分の1以上を維持できただけでも上出来だったということでしょう。

(えだまめ:韓国のコアな保守派は30%仮説、引き続き検証中)




韓国人は、「今の大統領を選んで失敗した。うまくやることがひとつもない。政権を変えなくては。」と言います。ところで、政権を変えれば全てうまく行くのでしょうか?



「共に民主党」が韓国民の要求を実現できるとは思えません。

物価高? 果物や野菜を輸入しようとしたら、農民たちがまた焼身自殺するでしょうよ。共に民主党はそんな農民デモの味方だったでしょ?

人件費削減? 人件費を爆上げしたのが「共に民主党」です。

流通改革?失業者を量産しますよ。

医学部拡大に関する医療スト?医者の収益維持に味方をしますか?国民の医療を受ける権利に味方をしますか?

大統領夫人が高級バッグを受け取った問題? 野党代表らは自分が前科者ですよ。

反日祭り? これはいつでもできますね。またやればいいです。韓国民が喜びます。

反米祭り? これも伝統的に楽しい祭りです。おそらく韓国民の70%は喜びます。

親中親北、親露?これもすぐにできますね。対中貿易の道が再開できます。売るものがあればね。でもアメリカは水道の蛇口を締めるでしょう。

アメリカが日本にばかり半導体やAI投資?ユン政権下でこんなに干されて不満だからと言って、では左派政権ではどれほど優遇されると思っているのでしょう?





だから韓国人は現状に感謝しなきゃいけないと思うのですよ。

まぁ、現状に満足できないから声を上げるわけで、声を上げるから改善できるというのもあってますけどね。




そして日本人は、韓国以上に安定している日本、何となく上向き加減になって来ている日本に、感謝しなくちゃいけないと思うのですよ。いくら岸田さんがどうだこうだと言ってても、総合力でそれなりに動いている日本。

日本の場合はいつ南海トラフや首都直下が来るのかを考えたら、毎日毎日、平穏で美しい今日一日に感謝するしかないわけで、

それはそれでしょうがないからそれでいいんかなとも思います。




(日本にキリスト教が根付かないわけだ。)

(そして韓国に審判ベースのキリスト教が人気で根付くわけだ。)




マイクロソフトもアマゾンも日本に大額投資するようですが、地震があっても何とかなると見てるんかな?とも思いますし。

(日本のIT分野が立ち遅れているから投資の余地があったりするのかも。下手に自国で運営してないのがいいのかも。)



(すべては国運、人の運)