本日は職場ネタです。


(長いし分かりにくいかもです)

 


 

うちのチームに他チームから異動で20代の子が入って来た当初、

やたらつっかかって来てたんですよね。



 

20代と言っても、学校を卒業してから7、8年目ですか。下手なおばちゃん再就職組よりも長かったりする。ですので、ちょっと管理っぽい仕事もするのです。「チーフ」ですね。


ま、娘ほどの年下にイニシアティブを取られて面白くないというわけではないのでそれはいいのですが、おばちゃん世代にやたらつっかかってたんですよ。
 

いちいち、話すたびに、会うたびに、ほんのささいなミスを指摘したり、バカにしたり、揚げ足を取ったり。あと、韓国では目上には必ず使う丁寧語尊敬語を時々使わずおばちゃん相手にタメ口を利く。なんか刺があるのでちょっと気にはなってました。



 

そしたら、既存メンバー(40代)が言いました。

「毎日可愛がっていたらつっかかってこなくなりましたよ。」


さすが彼女は自営業上がり。人の扱いが上手です。




 

そうなのです。韓国ではそうだったのです。初対面での態度が違ったのです。


はじめまして。よろしくお願いします。わからないことばかりなのでどうか教えてください。仲良くしてくださいね・・・・ではなかったのです。

はじめまして。わたしの能力は高いです。年下だと言って目下だと思ってはいけません。バカにしないでねわたしの方があなたをバカにしますから。なんなら勝負しますか?あなたに勝ち目はありませんよ?わたしが上ということで仲良く円満に付き合いましょうよろしくね・・・・だったのです。

 

20代でもおばちゃんの面々に対して、マウントを取ってくるわけですね。


それをニコニコ愛想の良い中に混ぜて、嫌われない程度に刺を刺すというか釘を刺すというか。

職位が「チーフ」だったからかな?そうじゃなかったら、純粋に可愛い年下として愛嬌で振る舞ったのかな?笑

で、可愛がられると丸くなる。

 

なるほど、あなたより上であることを証明して尊重されるだけではなく、愛で尊重されるならそれでOKなのでしょう。つまり居場所づくり。

あるいは、序列と愛の両方を勝ち取ったかです。笑 おばちゃんたちもちゃんと20代を案外しっかりした「チーフ」と認めてその下で働いていますから、リスペクトと愛を勝ち取ったわけだ。


元々愛想はよく、最初の一時期を過ぎたら、指摘魔ではなくなりました。


今ではすっかり可愛い子。


で、既存メンバー40代はさすが韓国人。韓国人の扱いに慣れているのだなぁ。

 





さて、離職率の高い韓国、さらによくも悪くも入れ替わりの激しいうちの会社。

メンバーの入れ替わりは続きます。

50代で2度目の大学に入り直して別の学位を取り人生のアップデートをする人と、別の資格を取って転職しようという30代が今月末で抜けます。あとチーム異動が一人。その代わりに最近、

50代で他チームからの異動組(Sさんとします)と、50代二人(ベテラン経験者)が立て続けに入ってきました。


(韓国は終身雇用ではありませんので職場の移動は活発)


普段は新入り未経験者を補充してくれることが多いのに、ベテラン3人をくれました。


今回は人が抜ける前に人員補充してくれて、現在は人数が過剰な状態。つまり仕事に慣れるための引き継ぎ期間を十分に取れます。


なので安泰。.........ではなかった。



それがまーた、

マウントを取るんですね!


ベテラン新入りとは、韓国の普遍の秩序である年功序列も入社順も超越するのか?


それを超越できるのは職位だけなのに?


たとえ職位が上でも年功序列は基本姿勢なのに?


いやーこれまでもわたしこの職場にいましたけれども、ここまで顕著にマウント取ってるの見たことなかったよ。

あー、それとも、マウント劇をやってたのに気づかなかったかもしれませんわ。

時々メンバーが大量に離職してたのは、思えばあれはきっとマウント劇の結果だったかも・・・・・わたしが鈍感だったかも。

でも今回は、目の前で堂々とやっててくれるので、わたしもだんだんマウントの取り方の傾向がわかってきましたよ。

いかに自分が優秀かを示すためにでしょうか。公の引継ぎの場で、引継ぎのひとつひとつにいちゃもんをつけ、甘さを指摘し指導をするんですよ新入りが! 2、3日前に部署異動してきた年上の先輩Sさんに対して!


Sさんもうちのチームでは新入りですが社員としては長いのです。

しかも新入りさんは(Kさんとします)Sさんに対して、「(古参の)Uさんが指摘していました。どこが間違っていたかはUさんに聞いてください。たくさんミスがありました。」と、自分のバックもしっかりつけています。


(古参のUさんは、SさんKさん2人の指導を担当しました。)


これにはいくら韓国人でもびっくり!周囲はドン引きしてました。




Sさんの仕事振りや要領の悪さが気にくわないKさんは顔を真っ赤にしながらしきりに首を傾げながら、指摘を続けます。


 Sさんだってうちのチームに来たばかり。きちんと把握できていないのはしょうがありません。それをKさんは、質問の答えになっていないと批判します。


新人SさんKさん、二人ともわからなかったらわかる人に聞くだけでいいのに、2、3日前に赴任した先輩Sさんに対して、「そこに疑問も持たず、疑問を解決させないまま仕事をしているのか」と、怒りで顔を真っ赤にしながらいちいちSさんの無能ぶりと自分の有能ぶりを周囲に見せつけながら仕事をするベテラン新入りKさんでした。


(なんでそこで怒りの感情が湧くのかわかりません。)


攻撃されたSさんは、我慢を重ねたうえで気持ちを落ち着けるために途中で席を立って水をのみに行きました。



でも数日してわかりました。


いちゃもんをつけまくるベテラン新入りKさんは、同業他社で「長」についていたことがある人だったのです。うちらを統括する立場の経験者でした。


(怒りは無能な部下に対して毎日抱いていたものだったか?それにしてももう立場は違うのに、フラッシュバックですか?火病ですか?)


50代ともなりますと、職歴30年ですからね、職場を渡り歩く韓国の場合は同業異業、会社をいくつも渡り歩いているのが普通。詳しい経歴を聞くほど仲良くないですが。


それで、ベテラン新入りマウントKさんは、前職のその立場のまま、部署異動Sさんに対して、「新入りですが年下ですが、あなたよりも能力がありますのであなたを教育します。わたしはあなたと仲良くしたいので、たくさんのミスやあいまいさの指摘を「間違ってました」と受け入れなさい。」をやってたわけです。しかも反論させない虎の威として、指導担当の古参のUさんの名のもとで。



これは韓国の大統領が日本に対してよく言う「未来志向」ってやつと同様だと気づきました。

「わたしはあなたと仲良くする意向があるのであなたを教育します。あなたは歴史の過ちを認めてわたしの前に跪き、わたしは歴史を忘れない。その序列のまま未来はお互い仲良く過ごしましょう。」ってやつね。人類普遍の倫理道徳とやらの威を借りてね。物証よりも心証でね。



さてベテラン新入りマウントKさんはいくら他社で経験があると言っても当然うちにはうちのやり方がありますので、しばらくは古株メンバー(Uさん)について仕事を覚えてもらってたんですが、

マウントKさんは異動Sさんに対してはバチバチのマウント取りをしていたのに、その古株Uさんとは気が合うと言って大変喜んでいました。

けれども古株Uさんは上司にもうKさんを教えたくないと漏らしていました。Sさんへの愚痴電話がかかってくるし、自分のミスをUさんがきちんと教えてくれなかったせいだと言うからだそうです。


愚痴電話は、一緒にSさんの悪口を言うことでUさんと一体感を持ちたいから。


また指導係のUさんに、もっとちゃんとSさんを教育してよとも言ったのでしょう。


そして自分のミスは、しっかり教えてくれなかったUさんのせい。これではUさんは指導担当を止めたくなるわけです。


そして数日後、Kさんはついに、古株メンバーUさんとも喧嘩してしまいました。

古株Uさんは、「ならあなたがひとりで全部やってください」と仕事をほっぽり出して家に帰ってしまいました。


マウントKさんは即座に上司に電話をして状況説明(自分は何も悪くないのにUさんが・・・)をしましたが、

仕事をほっぽりなげて帰ってしまった古株Uさんは同時刻、上司をすっとばして上司の上司に電話してました。笑 (なるほど、人事権のある方を押さえましたね笑)

 



さてメンバーが仕事に穴をあけて帰っちゃいましたので、その後上司がその場の第三者であったわたしに喧嘩の原因は何だったのか聞きました。


(えだ) さぁ。特に原因らしい原因はありませんよね・・・。

(上司) ああ、感情問題ですか。


上司は女性の多い職場で女性の心理を深く理解せねばなりません。

(前日、マウントKさんから部署異動Sさんへの愚痴り電話を長々と聞かされた古株Uさんが電話を途中で切ってしまって気分が悪かったとか、古株Uさんが机の上のファイルは終わったら片づけておけと指摘したけれどもそれは自分が置いたファイルではないから片付ける義務はない、気になるならUさんが自分で片づけなさいとか、そういうささいなことが大きな喧嘩に発展してしまいました。)



そして、なんだかよくわかりませんけれども、マウントKさんのお話では、古株Uさんが怒って帰ってしまった喧嘩の原因はなんとわたし、えだまめということになってました!!笑 


上司はマウントKさんからの電話でそれを聞いた上で、翌日わたしにも知らん顔で原因を聞いたのね。笑



 

でもまあ、そうでもあるのかな?


KさんUさんが険悪な緊張感を漂わせながら引き継ぎしているところに、わたしが別件の報告に行ったのですが、そこで思わぬとばっちりが来たのです。そして古株Uさんがわたしの肩を持ってくれてKさんに対してブチキレてくれたのです。そういう経緯。


(Sさんも沸点低いけど Uさんも沸点が低くてビックリしたわ。)

気になることがあったので報告したんですよね。そしたら新入りマウントKさんは、「それは知っている。わたしがちゃんと確認した。対処の必要なし。」と言ってたんです。

新入りであっても一応わたしよりも職位は上になります。

でもやっぱり気になるから、もう一度話をしたんですよ。そしたら怒っちゃたんですよね。「えだまめさんはわたしを信頼していないのね!」って。

いやそこで大げさに「信頼問題」が出てきますか?

信頼するしないではなくて、Kさんが確認した数時間前よりも状況が進んでしまっているかもしれないから再確認してねってつもりだったのに、怒り出しちゃった。

いやぁ、すごいとばっちりだな、とは思いました。笑

で、古株Uさんは、それはそっちがおかしいと言ってわたしの肩を持ったんですよ。それで電話だのファイルだのの喧嘩がさらに大きくなりはしました。


(もう一回書きますけど、Sさんも沸点低いけど Uさんも沸点が低くて、ほんとビックリしたわ。というか、既に水位がギリギリまで上がっていて、ついに決壊したのか。笑)



かけた愚痴電話を途中で切った+片づけろと言った+えだまめさんの肩を持った

そのほかにもいくつかあったかな。わたしの知らないものもあるでしょう。

しかしどれも、大人のいさかいの正式な理由にはなりません。


理由はないのと同じです。


(水位は自分で下げよう)




一応、次の日上司がKさんと個人面談に入りまして、その後はなんだかみなさん静かです。


そこは大人というか(?)(大人ならケンカするな)

現在は解決、あるいは小康状態に至る。




既存メンバー40代さんの言う通りになりましたかね。

最初はぶつかりながら調和していくものですよ。

さすが彼女は自営業あがり。人の扱いと社会経験が豊富です。そして楽観的。

(序列争いの後に心理的な序列が定まれば秩序が安定するという意味かな。新たな序列に反発する人は辞職して再び平和が訪れる。これが韓国の離職率の高さかの一因。)


(あと、前述しましたが絶えず資格取得や大学の入り直しでアップグレードし続けるんですよ。で、辞める。おばちゃんでも大学2回3回通う人はけっこういますんで、少子化でも大学は思ったより生き残るかも。)



さてある日、


部署異動Sさんがわたしに謝ってきました。

(S) えだまめさんがいるときに2度もKさんと喧嘩しちゃって、驚いたでしょ?

って。


(K vs Uも含めるとわたしは3戦を観戦している。笑)



大丈夫です。面白いです。笑




(韓国の、日本に対する「未来志向」は迷惑千万ですけれど、韓国人同士なら同じ文化圏で相互理解で(?)やってるわけなので、面白いだけです。)